記事の性質上重要なネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。
- 「金田一37歳の事件簿」
では2作目となる
- タワマンマダム編
が展開されています。
そして、今回の事件は犯人や犯行の大部分が明かされながら進む
- 倒叙ミステリー
となっており一足速く、犯人及び動機、人物像をまとめました。
タワマンマダム編
金田一はお隣さんである森下桃香の仕事の手伝いで
- 高級タワーマンション
を訪れる。
華やかな有閑マダム達のパーティーの裏で、激しい憎悪が渦巻き、キバを剥こうとしていた…..!!
概要やトリックは以下の記事にまとめます。
倒叙ミステリーとは
始めに犯人の正体を明かし、犯行の大部分を見せてから進むミステリーです。
- 刑事コロンボ
- 古畑任三郎
などが有名です。
- 始めは探偵ではなく犯人を中心に話が展開する
- 探偵はどう手がかりを見つけ追い詰めていくか
- 追い詰められる際の犯人の心情
などが見所となります。
犯人は誰?
犯人はタワーマンションに住む
- 姉小路牧子
- 九条美音子
- 園森紗英
の三名が共謀して犯行に及びました。
ちなみに同格の犯人が3名いるのは「金田一シリーズ」でも初となります。
動機は?
- 被害者:美咲雛
は
- タワーマンションの最上階(38階)に住む
- 夫はIT会社社長
- 子供達はスイスの学校に留学するエリート
など典型的な勝ち組でした。
それゆえ、タワマンマダムのヒエラルキー(格差)の頂点に君臨していました。
そして、普段から横暴な行動をしており3人は長年耐えてきました。
(桃香の不手際に対してもSNSに書き込むなど高慢な態度が見受けられました。)
ある日、3人は隣にできたホテルの展望台から美咲が最上階(自宅)で何をしているのかを覗き見し、
- 手を出してはいけないものに手を出した様子
を目撃してしまいます。
- 姉小路牧子:「あの女…!」と怒りを露にしていた。
- 九条美音子:「嘘よ!」と動揺していた。
- 園森紗英:「それだけはいやあああ」とショックで泣き崩れた。
さらに
- 姉小路牧子:子供にも何かされた様子。
- 九条美音子:何か酷いことをされた様子。
- 園森紗英:自分の旦那と浮気をしていた。
それはまだ我慢できる方だったが、上記のことは許せなかった。
などもされており、日ごろの鬱憤と上記の行動が引き金となったようです。
手を出してはいけないもの
実は美咲は三人とも知り合いである
イケメンヨガインストラクターの竹腰悠也と不倫関係にありました。
そして、三人はハッスルしている場面を目撃していました。
竹腰のファンであり、特に本気で好きだった園森はどうしても許すことができず犯行に及んだのでした。
加えて、三人はミスから
竹腰に罪を着せるように計画を変更します。
詳しい動機
全ての犯行を暴かれ、観念した3人は詳しい動機を語り始めます。
また、美咲は竹腰以外にも多くの人物と関係を持っていました。
九条
自分の旦那と浮気をされていました。
それだけなら目をつぶっていたのですが、
多額の借金をしてまで美咲に貢ぎ、彼女の投資による損失の肩代わりをしていました。
気づいた時にはもう遅く、タワーマンションも手放さなければならず一家がバラバラになる寸前まで来ていました。
園森
園森も同じく自分の旦那と浮気をされていました。
そして、美咲の旦那経由で自分自身が性病にかかり不妊症になってしまいました。
- 仕事を辞めてまで育児に専念する
という彼女の理想は打ち砕かれ、離婚したら生活ができなくなるので耐える以外なくなってしまいます。
2人とも旦那に愛想を尽かし竹腰だけが心の支えとなっていました。
が、
彼も美咲と関係を持っていたので2人の憎しみは爆発することになります。
姉小路
彼女には1人息子がいるのですが、私立中学の受験に失敗し公立に通うもイジメにあい引きこもりとなっていました。
その受験は補欠合格で本来なら繰上げで合格できるはずでした。
が、
美咲が勝手に断り、自分の子供に合格を回していました。
受験ママ友達として信用していた美咲に裏切られたことで憎しみを長年抱くことになります。
そして、姉小路は九条と園森に今回の計画を持ち掛け実行したのでした。
美咲雛の人物像
タワマンヒエラルキーの頂点に達しており、桃香への態度も見るに
普段から自分勝手で横暴だったようです。
また、友達の人生をむちゃくちゃにしておきながら人気者を気取っているところを見ると罪悪感は無く悪質な人物です。
正直、他にも恨みを買っていそうです。
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