「金田一37歳の事件簿」、「タワマンマダム編」第3話のネタバレ・推理記事です。
あらすじ
高級タワーマンションに住む
- 姉小路牧子
- 九条美音子
- 園森紗英
の3人はパーティーの最中、長年の恨みがあった
- 美咲雛
を「自室から飛び降り、自ら命を絶った」と見せかけ、亡き者にしようとしていた。
そして、1月前から準備されていた計画はついに実行されてしまうのであった….
タワーマンションの構造 三度目のおさらい
- エントランスには有人のフロントがあり部外者は簡単には立ち入れない。
- エレベーターは
20階までのもの
20階以上の高層階専用のもの
の2種類で後者は専用IDカードが必要 - 監視カメラはエレベーター前は映すが、部屋に続く廊下は映さない(プライバシー保護のため)
- パーティは20階で行われており、会場は内線でエントランスと連絡を取れる。
- 美咲の自室は最上階の38階
三人の凶行
今回は犯人やトリックの大部分を明かしながら進む
- 倒叙ミステリー
となります。
- パーティー開始2時間前にやってきた美咲を脅し、ワンピースと靴を脱がせて監禁する
- その後、監禁場所は「関係者以外立ち入り禁止にする」
- もっとも体格が似ている九条は
ワンピース
靴
1月前に撮った写真から作った美咲の3Dマスク
カツラ
首元を隠すためのスカーフ
で美咲に変装する
→ポイント - 変装を解いた九条は他の二人と合流し、金田一たちを入れて準備をする
- パーティー開始後、園森が美咲を気絶させる(第2話ラスト)
- 園森が美咲のスマホで遺書を作成
→ポイント - 姉小路と九条はカラオケを提案し、雰囲気作りのためにカーテンを閉め部屋を暗くする
→ポイント - 園森と交代した二人は美咲に服を着せ、監禁場所のベランダから放り投げ始末する
- 美咲のスマホから3人のSNSに遺書を送る
- さりげなくカーテンを開けた園森は「人が落ちてきた」と主張
- 金田一たちは植え込みに落下した美咲の亡骸を発見
これが大まかな流れになります。
美咲の監禁場所は「関係者以外立ち入り禁止」の張り紙がある部屋で確定です。
(ソファ、テーブルなどがある応接間で奥には物置、そして、ベランダもある)
前回推理した
- 美咲の監禁場所をごまかす(叙述トリック)
- 自動的に美咲を落とす
ではなく、
- 20階から落として、美咲の自宅がある38階から落下したように偽装する
が正解でした。
犯行のポイント
変装
美咲に変装し、エレベーター前の監視カメラに写ることで
- 美咲が最上階の自室に移動した(IDカードは奪う)
と見せかけるようです。(プライバシー保護から部屋に続く廊下には監視カメラはない)
遺書
描写から園森は指紋認証で美咲のスマホのロックを解除して遺書を作成したようです。
カーテンとカラオケ
カーテンを閉めることでパーティールームから美咲を発見できなくなり、落ちた時間のズレをごまかせます。
さらに、カラオケの音量で美咲が落ちた時の衝撃音や通行人の悲鳴などをごまかせます。
ミス
園森は遺書を作成した際に、竹腰からの履歴を発見し削除しようとしますが、
誤って竹腰に電話を掛けてしまいます。
そして、竹腰は「お客さんの電話」として席をはずしてしまったようです。
推理のポイント
- 倒叙ミステリー
は
- 探偵ではなく犯人の行動や心情が中心になる
- 探偵はどう手がかりを見つけ、トリックを崩していくのか
などがポイントになります。
スマホの位置
直前に遺書を送ったのなら美咲はスマホを持ったまま飛び降りるのが自然で、位置が離れすぎているのは不自然です。
(おそらく遺書を送った後に投げ、位置がズレてしまった。)
シャンパンの匂い
金田一は美咲の亡骸にシャンパンの香りが付いていたことを疑問に思います。
第2話で姉小路と九条に掛けてしまったシャンパンが美咲を放り投げた際に移ってしまったのでしょう。
監視カメラの映像
九条は首周りの違和感を隠すために園森のスカーフを巻きます。
しかし、もちろん美咲は来る際身につけておらずその様子は監視カメラにも映るでしょう。
- 行き:スカーフが無い
- 帰り:スカーフがある
これは大きな矛盾となります。
あと、九条が最上階から20階に戻るときにも監視カメラをごまかさなければなりません。
証言の矛盾
九条は第2話のパーティーを始める際、他の参加者に
- 「美咲は10時の準備に来るはずだったのに来なかった」
と話します。
美咲が1度来たことは監視カメラに映っているはずなので矛盾となります。
仮に「美咲がパーティールームに顔を出さずに引き返した」と主張しても変装(監視カメラに映る)までに10分近く経っているので無理が生じます。
とりあえず第3話はここまでで、あと、マンションの見取り図は必要なさそうです。
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